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January 06, 2019

小林陵侑、歴史に名を刻む

日本人スキージャンパーによるジャンプ週間制覇及び、グランドスラム達成を見ることができるとは・・・。
小林陵侑はとてつもないことを成し遂げた。

今日の試合においても、スキージャンプの神様は陵侑に試練を与えた。一回目、ジラが飛び終わったら急に向かい風が吹いた。一時中断となり、とんでもない精神状態の中、彼はひとりだけ待たされることになった。インランにはブロアーでは飛ばせないべた雪が積もっていった。フォアジャンパーが一人飛んだものの、おそらくシュプールの状態は良くなかったに違いない。91.6km/hの遅い飛び出し速度以上に、感覚的に気持ちの悪いジャンプになったことは想像できる・・・それでも135mまで行って望みをつないだことが、二回目の爆発につながった。正直、その二回目のジャンプは完成度的には8割ぐらいだと思う。勢いに任せたようなジャンプだった。風の条件も良くなかった。あれで137.5mまで行くのが信じられない。そのパフォーマンスは、後の3人を硬くさせた。終わってみれば圧勝だった。

史上3人目のグランドスラム達成。今回の陵侑の達成は、内容的にはハンナバルトのものに似ている。圧倒的なパフォーマンス差によって、運不運、試合の流れといったものを無理やりに突き抜けた感じだった。

昨季、今季と続けてグランドスラムが達成されたことは、単なる偶然ではないと思う。これは、スキージャンプが運不運に左右されにくい、公平な競技になっていることを示したものだと思う。今回、もしコンディション・コンペンセーションが無ければ、陵侑は初めの二戦は勝てていないだろう。そういう意味ではハンナバルトの達成と、昨季、今季の達成は質的に違うものだと言うことができる。どっちがより凄い、というわけではないが。

ルカでの圧勝劇のあと、陵侑によるジャンプ週間制覇を夢見て、預言めいたことを言った。しかし・・・それは競馬で言えば春の天皇賞におけるディープインパクトの圧勝劇を見て、同馬による凱旋門賞制覇を予言するのと同じような感じだった。能力的にはできると確信するが、実現には相手関係も含めて神様の助けがかなりいるという・・・。今回、陵侑にとって幸運だったことは、ライバルとなりそうなクラフト、ストッホ、フォアファングらが安定しなかったということだ。そしてそれは、今季がオリンピックの次のシーズンだったことと無関係ではないだろう。

とにかく、日本人としてこんな誇らしいことを成し遂げてくれて、ありがとう、陵侑!
このまま怪我無く最後のプラニツァまで参戦できることを祈っている。そうであれば、自ずと結果はついてくるだろう。そのためにも、どこかで少し小休止するのもいいかもしれないな。まだまだ、シーズンは長い。

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Comments

流石にジャンプがマイナーな日本国内でも、スポーツのトップニュースレベルの報道になっています。

この衝撃をリアルタイムで体験していることを実感しなければ…

長野五輪の隆盛の後、日本男子ジャンプ陣がここまで辿り着くのに20年かかるとは、当時ジャンプに魅せられて夢中になった自分には全く想像出来ない長い道のりでした。

アマン、マリッシュ、シュミット、シュレリー、プレフツ、ストッフ、彼らが突き抜けた活躍を見せる中、賞賛しつつも悔しく思い、だから、腐らず後発の彼らに挑み続ける葛西が私のヒーローでした(今もですが)。

その葛西の教え子がこの偉業を達成したのは感慨深いです。この分だとプラニツァでクリスタルトロフィーを掲げる彼を観られそうですね〜

Posted by: こたろうこたろう | January 07, 2019 at 04:54 PM

どうもです。
そうですね、小林陵侑はこのまま無事に参戦することさえできれば、クリスタルトロフィーに手が届くと思います。彼がフライングで見せるであろうパフォーマンスに、今から恐れおののいています(汗)。

葛西は・・・・3戦連続32位でしたね。愛弟子の偉業に喜びながらも、アスリートとしての魂が悔しさを感じているはずです。逆襲があると信じています。技術的にはかなり戻っていますので、フライングでは最低シングルには行くと思いますよ。

Posted by: かずやん | January 08, 2019 at 05:38 PM

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