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March 25, 2018

ストッホの祝日 プラニツァ最終戦

ドイツは今日夏時間に切り替わり、最後の寒波も去って春のような陽気が来た。

プラニツァの戦いは、木曜の予選は風が途中で大きく変わってひどいことになったが、金曜以降の本選はかなりの好条件だった。プラニツァは改修後、素晴らしい台になった。巨大なラージヒル、という印象は今年も健在で、すべてのジャンパーに公平なセッティングだった。またウィンドファクターの効きがよいので、多少の風は勝負に大きな影響を与えない。ただし、慢性的浮力不足の現在のレギュレーションにおいては、少々の失敗により高さもしくはスピードを失った時は、風が悪いと落ちてしまう。勝負に入るには2本完璧にそろえることが絶対条件になる。

個人的には、葛西の爆発に期待していたんだが・・・・2本揃わなかった。残念だけど、今季を象徴するような戦いだったと思う。団体戦の成功したフライト等を見る限りにおいて、ピーク・パフォーマンスは大きくは変わっていないと思う。ただ、今季は技術の方が安定しなかった。もし、能力的な低下があるとしたら、それは「余裕」の部分・・・技術面や条件面で何か問題があった時に力で何とかする下駄の部分・・・だと思う。

一方で、今日の小林潤志郎のフライトには驚いた。方向性を前に、スキーの引きつけをかすかに遅らせてスピードを維持する・・・・弟のいいところを吸収したようなフライトだった。何か掴んだとしか思えない。これでシーズンが終わってしまうのがもったいない気がした。

総合優勝や国別対抗に関してはもう決まっていたのだけど、フライング総合とプラニツァ7というRAWAIRの小型版みたいな戦いは結構、最後まで熱かった。フライング総合で3位、プラニツァ7で2位だったストッホは条件の良かった1回目にゲート下げで大逆転を狙い、それが見事に当たって、今日の試合に関しては大リードの勝利だった。プラニツァ7で昨日までトップだったフォアファングは2回目にゲートを下げたのだが、無風状態で226mと伸びず、ヒルサイズの95%を超えられなかったためにゲートファクターのプラスポイントも得られず、結果としてストッホの逆転を許してしまった。最終的な差は9.4点・・・くしくも得られなかったゲートファクターポイントと同じだった。ゲートを下げなければたぶん勝っていた・・・20000スイスフランが・・・。

フライング総合はステヤネンが念願成就というところだった。実は1回目に失敗して沈んでいた彼がフライング総合トップを守れるとは全く思っていなかった。ストッホが勝った場合3位にならないといけないヨハンソンがクラフトを超えられず、そして、タンデがきちんと飛んでノルウェー同士の潰しあいになった・・・・と思っていたら、なんとフライング総合ランクでステヤネンがトップになっていた。最後、風が横風に変わってトップ10の多くのジャンパーが伸びなかったことで、ステヤネンが今日の試合で5位まで上がっていたからだった。

ということで、ノルウェーチーム内は悲喜こもごもの様相を呈していたが、チーム全体としてはこれ以上ないシーズンだったと言えるだろう。

オリンピックシーズンのこの最後のジャンプは少し感傷的になる。これがワールドカップを飛ぶのが最後、というジャンパーが必ずいるからだ。引退を真剣に検討すると言っているアマンやステヤネンは、あの素晴らしいフライトが最後なんだろうか?ファンとしては、もったいなすぎるよ、と言いたい。ブレーキングトラックで、ジャンプを終えたファンネメルは明らかに泣いていた。彼も・・・?

シーズンを通して感じたことはいくつかあるので、それは来週のイースター休暇にまとめよう。

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Comments

かずやんさん、お疲れ様です。早くも最終戦が終わってしまいました。個人的には、五輪もあったのに何だか物足りない感じがするのは、フロイントの不在?、葛西の不調?、伊東の離脱?、オーストリアの不振? やはりストッホの真のライバルがいない状況か?

アマン、ステアネン、引退? ちょっと待って下さいませ…

高梨沙羅の2連勝は何か掴んだのか? 来期に繋がるのか?

小林兄弟という希望を獲た日本ジャンプチームですが、私的には確信持てない部分多く、ここはやはり、かずやんさんの総括を読まねばスッキリしない! お待ちしております(笑)

Posted by: こたろう | March 26, 2018 at 02:58 PM

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