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April 18, 2017

スキージャンプ、台とジャンパーの相性についての考察 妄想編 2つの理想のLH

台と選手の相性のことを考察していて、ふと、いつも練習で飛んでいる台の特性が選手の特性を決めてしまうのではないかと思った。ある台で練習して感覚を作っていけば、その台に合わせたタイプになっていくのは当然ではないか?ということは・・・いい台はいい選手を育てるということになる。

ところが、日本にあるふたつのLH、大倉山と白馬はデフォルトではβが37°以上もあり、いまとなっては古風なセッティングである。これらの台で練習している限り、世界のフラット化した台に対応するのに必要なスピード・パワーを体得するのは難しいのではないか。日本ジャンプの復権には、これらのLHの現代化が真っ先に必要なんじゃないかと考えるようになった。

ここからは完全に妄想である。
昨今の経済状況における実現可能性は無視して、もし、この二つの台を大改修するとすれば、どんな台にするのがいいだろう?それを考えてみた。

HS(m) h/n β/βL(°) α(°) Vo(m/s)
新・大倉山 140 0.582 33.6/31.3 11.0 ~26.6
新・白馬 134 0.572 33.3/30.8 11.0 ~26.3

フラット化の方向性はまちがいないが、せっかくなのでふたつの台の性格を微妙に変えるのがいいと思った。

白馬はコンパクトでフラットな、本質的なパワーとスピードがなければ距離が伸びないシビアな台とする。アプローチは現代的でrの大きな、カンテの平らな部分が短いタイプにし、MANA TOP SPEED人工シュプールを入れる。コンセプトは「世界のスタンダードを感じられる台」。練習に好適の、ジャンパーを育てる台にするのだ。

一方の大倉山のコンセプトは「スキージャンプ・ダイナミズム」。規模の拡大とともに高さを確保し、h/nを大きめとしてフライング的要素を入れる。一方でランディングバーンはフラット化し、できるかぎりrを大きくして飛びすぎに対する安全性を確保する。アプローチの形状は少しは現代化するが、地の利をなくさないよう、今の感覚と大きく変わらないようにするのがいいだろう。こうすることで、試合におけるジャンプのダイナミックさと大倉山の強い向かい風に対する耐性を両立し、かつ、多少日本選手の良さが生きるホームゲーム・セッティングとする。目指すのはプラニツァのような劇場型シャンツェ。エキサイティングかつ公平感のある試合(そして地元選手の活躍)こそが、ファンの拡大につながり、最終的に選手を育てることに繋がると信じるからだ。

そして・・・・アルマティ・ピョンチャン・白馬・札幌の順でアジア・トーナメントを開催する。この4台なら、本場ジャンプ週間の4台にも負けない。女子も併催とし、第3戦は白馬の代わりに蔵王で行う。大倉山では、混合団体を土曜にナイターでやってテレビ中継、日曜個人戦ファイナル。シビアな白馬・蔵王とダイナミックな大倉山でジャンプ競技の醍醐味を存分に味わえるという寸法である。

いい夢は少しぐらい見てもいい。

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Comments

かずやんさん、このところのblog、一気に読みました!面白い!、興味深い!、でも噛み砕けていない部分あり、再度じっくり反芻します。取り急ぎ、感謝の気持ちを伝えたくてコメントしました。おかげさまで、ジャンプが100倍楽しめます(笑)

Posted by: こたろう | April 18, 2017 at 06:02 AM

このような長い文章を最後まで読んでいただいて、感謝です。
もし、内容について質問などがありましたら、気軽に聞いてみてください。私に答えらる範囲は限られていますが・・・。

Posted by: かずやん | April 23, 2017 at 08:04 PM

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