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February 14, 2016

スーパーフライトの競演 ビケルスン

今日は大盤振る舞いだったなぁ。条件が良かったこともあり、予選も含め、意識的にゲート2つぐらい上でスタートさせていたように思う。そのおかげですごいフライトをたくさん見ることができた。多くのジャンパーが自己最長を更新し、ブレーキングトラックでアドレナリンを爆発させていた。土曜の追い風忍耐勝負でストレスが溜まっていたのだろう。

試合は1回目が向かい風、2回目が追い風で、しかも全体としては条件は公平だった。日が落ちて徐々に風条件が悪くなる中、ゲートが下がっていって総合能力が試されるような展開となった。今日の成績はジャンパーのポテンシャルをかなり正確に反映していると思う。ただ、葛西のポテンシャルは10位などでは決してない。彼は1回目、向かい風条件で一発狙って前のめりなサッツになってしまい、高さが出なかった。その上風が思ったほどなくて失速。こういう時もある。ラストジャンパーのクラニェッツも同じような失敗で、しかも風が完全に凪いでかわいそうだった。

以前は“フリーガー”と“ジャンパー”は完全に異なるタイプで、フライングを得意とする特定の選手だけが勝負に入れる状況だった。しかし、今は特に追い風条件では、このビケルスンでさえ、普通のサイズの台で勝負できるジャンパーはフライングも飛べると言っても差し支えない。ランディングバーンと平行な落下角度を得られているのはステヤネンやクラニェッツぐらいであり、それ以外のジャンパーがHSを超えるには高さとスピードが相当に必要になっているからだと思う。

ここは飛び出してからランディングバーンが始まるまでが遠いフラットなジャンプ台なので、ちょっとでも上に出たら最後が伸びない(プレウツの金曜2回目のようなジャンプ)。かといって前への体勢移行を急ぎすぎると高さが足りなくなる(今日の葛西がその典型)。その間の絶妙な方向性の飛び出しを、できる限り短い時間でスピードのロスなく達成し、しかも上にきちんとゲインしなくてはならない。昔のフリーガーのような前に行ったもの勝ちのようなサッツをしたら、すぐに失速してしまうだろう。今回は3連戦だったこともあり、調整力のあるジャンパーは自分に合った方向性を見出し、徐々に飛距離を伸ばした。

それにしてもプレウツは凄すぎる。今日のクラフトは2回とも素晴らしいフライトだったと思う。サッツのスピード、方向性、空中での風への対応、ランディング、すべて非の付け所のないものだった。プレウツはそれを力で、18mの飛距離差でねじ伏せてみせた。もう今年の総合優勝は彼で仕方がないだろう。

今大会中を通じて、最近飛び方を変えてきているジャンパーがたくさんいることに気づいた。明らかにプレウツを意識していると思われるフライタークだけでなく、例えばジラやクバツキといったもともとパワータイプで高さで勝負していたジャンパーもかなりフラットに飛んでいる。竹内やハイベックもサッツ後の体勢移行が、高さよりもより速さを意識したものになっているように思う。一方で、ヴァンクは吹っ切れたかのように高く高く飛んでいる。このあたりのジャンパーのスランプのように思えた時期は、ステップアップのための試行錯誤の過程であったと、後々から気づくのかもしれない。竹内の新しいジャンプは完成しつつあるように思う。そろそろ、一発ありそうな気がする。

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