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January 06, 2016

プレウツ 頂きに立つ ビショフスホーフェン

素晴らしい戦いだった。

ファイナルラウンド最後の5人のジャンプは、それぞれの技術と力の限りを込めた、美しい曲線を描いた。この5人がジャンプ週間総合でも上位の5人であったことは、当然に思える。しかし、ジャンプ週間が力通りの結果になることがいかに少ないかは、みんなが知っている。今期は風の影響が少ない、素晴らしいジャンプ週間だったと断言できる。

ジャンプ週間の4大会は、起承転結でいえば、普通は起―転―承―結の順番になる。オーベルストドルフでの結果がガルミッシュで覆り、インスブルックでは差がつかず、最後のビショフで決着するという感じになることが多い。今年も、ジャンプ週間のプロデューサーであり脚本家でもある風神は、オーベルストドルフで波乱の決着を演出して話をスタートさせた。しかしプレウツの力はそういう演出を吹き飛ばすものだった・・ガルミッシュでのとんでもない差、そして「承」のはずのインスブルックでの「結」・・・・。インスブルックの1回目をもって、風神はプロデュースをあきらめたという感じがする。しかし、その後の素晴らしい戦いは、ジャンプ競技がそういう外的要因による「ドラマ」をもう必要としていないのではないか、と思わせるものだった。

今日のフロイントの最後のジャンプは、本当に完璧だった。それを、ちょっと踏み外しながら上回ったプレウツの力は超人的と言わざるを得ない。アホネンが最も強かった頃を思わせる、根本的に差のある強さ。失敗しても、条件が悪くても、台が合わなくても関係なかった。もともと5mぐらいのアドバンテージがある感じだった。ジャンプは「自信」が大事なスポーツであり、余裕があると失敗しない。今までの勝負弱さは影を潜め、惜敗続きに終止符を打ったプレウツは、今後はビックタイトルを総なめしていくことになりそうだ。

フロイントの戦いも素晴らしいものだったと強調しておきたい。昨季までのスロースターターぶりは影を潜め、不得意な台も克服し、8本中7本は完璧に近いジャンプだった。王者がこのパフォーマンスで敗れることは「あり得ない」ことだと正直に思う。

メディアのものすごい批判にさらされたという、オーストリアチーム。しかし、今日のハイベック、クラフトのパフォーマンスは去年より悪いとは到底思えない。この若い二人がプレッシャーにさらされながらも踏みとどまった姿を見れば、批判の声は小さくなっていくと思う。ただ・・・・問題はシュレリーだ。インスブルックでの彼の姿は「哀愁」を感じざるを得ないものだった。彼をビショフスホーフェンで外したクッティンに賛同する人も多いと思う。彼が今後、どうするのかについては誰もわからない。

ちょっと上位との差が広がってしまったように感じる日本チーム。葛西の飛び出し速度が落ちてきているのが気がかり。フライング選手権までに立て直せるだろうか。

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