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December 30, 2015

もし、ゲートファクターによる補正が無かったとしたら

オーベルストドルフのファイナルラウンド、最後の10人ではゲートが頻繁に変わった。もし、このときゲートファクターによる補正がなされなかったとしたら、どうなったのだろう?そこでこんな計算をしてみた。

Final round If GF is not counted
Gate GF Point Point Total point Place
FREUND Severin 9 22.1 166.9 144.8 285.1 3
HAYBOECK Michael 10 18.4 164.3 145.9 285.8 2
PREVC Peter 12 11 152.2 141.2 288.9 1
FANNEMEL Anders 9 22.1 154.2 132.1 273.7 7
KASAI Noriaki 13 7.3 152.7 145.4 283.3 4
GANGNES Kenneth 13 7.3 150.2 142.9 281.3 5
KRAFT Stefan 12 11 146 135 271.6 8
FORFANG Johann Andre 13 7.3 142.2 134.9 271.5 9
FREITAG Richard 15 0 145.4 145.4 276.5 6
TANDE Daniel-Andre 12 11 131.1 120.1 262.9 15

暇やなぁ・・・
ただただ、自分の感覚的なものを確かめたかった。この場合はゲートファクターによる補正がない方が、ポイントがパフォーマンスをより正確に反映していると思うのだが、どうだろう。もちろんだが、フロイントの勝利にけちをつけるつもりは全くない。これをもとにすれば、葛西、ガグネス、フライタークのピーク・パフォーマンスは上位3人に肉薄していると思われる。

12.31追記
しかし、なぜこういう風に感じられるのだろう?それも風の条件が変わって、ゲートをジュリー権限で「シグナルをグリーンにする風のウィンドウの変更」とともに変えたときにのみ、不条理が感じられるのである。しかし・・・ゲートファクター、ウインドファクターともに実験的に設定されたものだから、理論的にはちゃんと効くはずのものだ。風のウィンドウを変更したとしても、その変更による有利不利はウィンドファクターにより補償されることになっているのだから、問題ないはずなのだ。
うん・・・まてよ、「ウィンドファクターにより補償されることになっている」という前提が崩れていたらどうなるのだろう?

そんな風に思いながら今日のガルミッシュの予選を見ていたのだが・・・そよ風程度の風で飛距離が10m近く変わってしまうことに気づいた。もちろん、これはウィンドファクターが想定している差よりもはるかに大きい。おそらくだが、マテリアルとサッツ技術の革新によって風の影響力が大きく拡大されてきているのだと思う。

そうなってくると、風のウィンドウを変更することによって有利もしくは不利な風条件で飛ぶことを強制すると、ウィンドファクターにより補償されるよりも大きな飛距離差が出てしまうことになる。

つまり、ゲートファクターが問題なのではなく、ウィンドファクターが十分に効かないのに風のウィンドウを変更することが問題だということになる。

そういう考察の下に、オーベルストドルフのファイナルラウンドのデータを見直してみた。フロイントとプレウツのウィンドファクターの差はマイナス11.9点。ゲートファクターの差はプラス11.1点。もし、ウィンドファクターが2倍だったら、だいたい、ゲートファクターの差を打ち消すことになり、不条理感も解消される。

総括すれば、技術の進歩により風の影響力が大きくなって、ウィンドファクターが想定するだいたい2倍ぐらいのポイント差が出てしまうため、風のウィンドウを変更することによる有利・不利がウインドファクターによって補償しきれず、結果としてゲート変更時に不条理感が出るということ。
ようやく得心がいった。

FISの技術部会はとっくにそういうことは認識し、ウィンドファクターの手直しに着手しているだろう。

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Comments

こんにちは。(久々に投稿させていただきます。)
面白い考察ですねー。
確かにこの試合はGFの補正を省いた方がしっくりくる順位に思えます。
まぁ、こういう荒れた展開もジャンプ競技の面白さだと思いますが。(プレウツは悔しいでしょうね。)
葛西も良いジャンプをしているし(会場の声援大きかったですね)、残りの3試合も楽しみです。
今シーズンも記事を楽しみにしています。
では良いお年を。

Posted by: 北きつね | December 31, 2015 at 01:11 PM

あけましておめでとうございます。
考察を少し、進めてみました。

葛西への声援は日増しに高まっていますね。ガルミッシュ・インスブルックはちょっと厳しそうですが、ビショフスホーフェンでは表彰台はおろか勝つチャンスもあるのではないかと思っています。期待しましょう!

Posted by: かずやん | December 31, 2015 at 09:04 PM

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