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July 28, 2015

iCloudにあるものをを検証する

前回のエントリーで「自分でリッピングし、iCloudミュージックライブラリに登録したものはストリーミングでは残念な音質でしか聴けない」という結論に達したことを書いた。が・・・朝令暮改で申し訳ないが、どうやら「そういう時もある」という注釈をつける必要があるようだ。というのも、「ダウンロードしてオフラインで聴けるようにすると、かなり改善する」という印象は正しかったようで、プレイリストを作ってすべてダウンロードしてから持ち出したら、出先でそれなりにいい音で音楽を楽しむことができたのである。

・・・・では、何故あの時はよくなかったのか?おそらく、だけど色々とアップロードとかしながら聴いたので通信帯域が限られていたのではないかな・・・それで自動的にビットレートが落ちたのかもしれない。ただ、それだけだとApple Musicの楽曲と自分のアップロードした楽曲の間に大きな差があるように感じたことは説明できない。先入観のなせる業だというのが本当だと思うが、Apple Musicの曲にはビットレートが落ちてもそれらしく聞こえるチューニングが施されている可能性もある。

ただ・・・後でダウンロードしてから聴いて比較しても、やっぱりApple Musicからダウンロードしたものが一番良く聞こえることは確かだ。そして、Apple Losslessのファイルをアップしても、ダウンロードしたものはAACになってしまうことも事実。アップした時に何らかのコンバートが行われていることは間違いない。

そこで、何がiCloudに保存されているかを検証するために、先日の比較テストに使った楽曲のThinkpad上にあるローカルのファイルを削除した上で、クラウド上のファイルを再ダウンロードし、降りてきたファイルのプロパティを見てみた。その結果は以下のとおり。

もとのファイル -> iCloudからダウンロードされたファイル
Apple Lossless 18.8MB -> AAC 256K VBR 8.3MB
AAC 320K CBR 9.3 MB -> AAC 320K CBR 9.3MB
AAC 256K VBR 7.8 MB -> AAC 256K VBR 8,3MB

非常に興味深い結果となった・・・。
もっとも面白い結果はAAC 256Kのファイルのサイズが変わっていること、そしてそのサイズがAppple Losslessからコンバートされたファイルと一致していることだ。AAC 256KはいったんLosslessに変換されてから、Losslessに用いられたのと同じエンコーダーを用いて再圧縮されたと考えるとつじつまが合うように思う。
そして、AAC 320K CBRはファイルサイズが変わらなかった。これは・・・・まったく手が加わっていないという可能性が非常に高い。
ちなみに、Apple MusicからダウンロードしたファイルはAAC 256K VBR 8.4MBで、Losslessから変換されたファイルに近いが違うという結果。「音量」の値も違うし、音も違う(繰り返しになるが、Apple Musicの方がよい)。

ただ、これらの考察を再生音をから裏付けることはできなかった。元あったファイルをもう一度用意して聞き比べたが、256K VBRの元ファイル(7.8MB)と、ダウンロードされた256K VBR(8.3MB)の間にはほとんど差が感じられないのである。320Kのファイル間にも差がないけけど、ファイルがいじられていないという証拠にはならない。一方でLosslessファイルとコンバート後の256K VBRの間にはクオリティの差が確実にある。そして、Apple Musicからのファイルは同じ256Kなのに、かなりLosslessに迫る。

この結果を踏まえて、次のようにすることにした。
1、ファイルのリッピングとエンコードはAAC 320K CBRで行う。
2、アップロードしたファイルはストリーミングせず、基本的にはローカルにキャッシュして聴く。

1、は精神衛生上の選択である。Appleにエンコードを任せたが結果としてはいいのかもしれないが、手が加わらないという安心感を取りたい。2、はライブラリをクラウドに集約する意義を半減させるが、ネットワーク上流の不確定要素で音が悪くなる可能性を排除するためには仕方ないだろう。

とりあえず、検証はこのくらいにして音楽を楽しむことにしたい。自分でアップしたものよりも、Apple Musicにあるものの方が重要なんだし。過去の達人の演奏が、数限りなく待っている。今日はアルバン・ベルクSQとザビーネ・マイヤーのブラームス・クラリネット五重奏曲をトラムに乗りながら聴いていたが、これが今日の陰鬱な天気とドイツの風景に絶妙にマッチしていて、まるで「世界の車窓から」の世界に入り込んだかのようだった(喩えが古くて申し訳ない・・・)。Bose QC20iは解像度はそこそこだが、雰囲気の再現が上手でストリーミング音楽を楽しむのには好適だと思う。ただ、ノイズキャンセリング(NC)を作動させると、周りの景色に現実感がなくなり、自分だけが世界に浮いているような、ヴァーチャルな世界に入ったような感覚になる。歩いているときはNCを切らないと、危ない。

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