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December 29, 2014

オーストリアの反攻 オーベルストドルフ

ドイツのクリスマスはジメッとした暖かさのまま迎えたが、休みが明けたとたんに寒気が入り、各地で大雪となった。日本チームが雪を運んできたみたい。人口雪で苦労して整えたジャンプ週間の台たちは、今度は新雪と格闘する羽目に。なんだかなぁ。

ということでオーベルストドルフも大雪、そして風。土曜の予選では最後、急に強い向かい風が吹き始めて、最後の数人が上で長く待たされることに。結局、ハイベックとコウデルカが飛ぶのを止めたため、予選を初めからパスしたアマンを含めて3人が記録なしとなり、予選上位3人(プレウツ、シュレリー、葛西)が彼らと戦うということになってしまった。しかも、予選で失敗したクラフトの相手が運悪く復帰したストッホとなったため、4つものものすごく強いペアが完成。結果、KO対戦で負けた方から2回目に拾われる上位5人枠(ラッキールーザー)のうち4枠はこれらのペアで負けた選手によって占められる可能性が高くなってしまい、他の選手が拾われることは事実上不可能ということになった。

KOシステムの大会では「ラッキールーザー」は不条理感を軽減するための手段だ。見るほうにとっては、贔屓の選手が入っているリストをドキドキしながら見ることが一つの醍醐味だ。だから、こうなっちゃうとまずいわけで、KOの大会で予選免除の選手が予選をパスすることの是非について議論がなされる。選手から見れば、予選をパスすれば最後の方、つまり勝負の相手と同じ条件で飛ぶことになるから、調子がよく勝ちに行く場合にパスをすることが選択肢の一つとなる。特に予選の気象条件が今回のように芳しくない時はなおさらだ。ただ、上述のように、KOシステムの大会ではパスすれば他の選手への影響が出てしまうので、よろしくないと考える人も多い。

ルール上認められているのだから、選手にはそうする権利があると個人的には思っている。強い相手と戦うことは非常に高いリスクでもあるわけで、そのリスクを承知で勝ちに行く、それでいいじゃないか。ただ、ルール上、KOシステムの場合は予選を飛ぶことを義務つけるべきだという意見には、賛成だ。

さて大会のほうは・・・日曜は待って待って待ちくたびれて結局月曜に順延。超満員2万4千人の観客の手前、なかなか決断できないのはわかるけど、もうちょっと早く決断して欲しかったなぁ。

で、月曜の大会が終わったわけだけど、ご存知のとおりクラフト、ハイベックのワンツーとなった。開幕戦のとんでもない低調ぶりからすれば考えられないような、オーストリアの独壇場。一方、意気盛んだったドイツ勢は本番ではまったくいいところがなく、既にジャンプ週間の総合優勝は夢の彼方へと消えてしまった。また、アマンも1回目転倒して、こちらも残された夢は夢のままに。何故アマンが2回目に進めなかったのか、よくわからないんだけど・・・133mは最長不倒の95%をクリアしていると思うんだが、ジャンプ週間だけは計算式がちょっと違っていて0.5m足りないゴチャゴチャ・・・みたいなことを解説のジークムントが言っていたが理解できなかった。

彼らをちょっとは応援していたので残念。ティーレ・ジークムントのユーロスポーツコンビも残念を通り越して頭にきた感じとなり、なんでいっつもエンゲルベルクから予選、試技までは良くて本番はダメなんだ、と議論しはじめる始末。うーむ、いろいろ理由はあると思うけどやっぱりジャンプって、欲が出すぎるとダメなんだろうな・・・。ドイツ勢にとっては、地元の大観衆の前でマスコミからのプレッシャーを受けて開幕するというのは精神的に厳しいのかもしれない。確かにそういう意味ではオーストリアは有利な気がする。逆順でやってみたらどうなるかな。

手術明けで何とか間に合ったストッホだったが、徐々に調子を上げて2回目はトップの成績で巻き返して4位。また、プレウツもV字回復で3位。この2人は実力があるから、若いオーストリアコンビにとっては非常に手ごわい相手だ。

1回目に素晴らしい飛躍を見せた葛西だったが、2回目伸びず。ただ・・・・2回目の最後の10人はみんな伸びなかった。雪が強くて徐々に飛び出し速度は落ちていたし、風の「質」が悪いというか・・上のほうで結構強い追い風があって高さが取れないような条件で、その上でジャンパー毎にウインドファクターに現れない風の質の差があったように思う。葛西のようにフラットに飛ぶジャンパーにはかなり厳しい状況だった。コウデルカ、ファンネメルも含めてちょっと上と差ができてしまったが、まだ30点以内。3大会あれば充分に逆転可能だと思う。後の3回が、もう少し公平な条件であることを望む。

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