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April 01, 2014

13/14シーズン回顧 「個」の時代へ (1/5)

今シーズンはとても長く感じた。見る方すらそう思うんだから、ジャンパー達にとってはもっとそう感じられたであろう。しかしまぁ、これほど天候がハチャメチャだったのに、よくほぼすべての試合が比較的真っ当な形で行われたものである。コンディション・コンペンセーションルールと最新の設備の賜物だと思う。気温15度やかなりの雨でも試合ができていたということは、アプローチに関しては夏のような天候でない限りは試合可能ということになりそうだ。ということはランディングバーンの素材や構造に技術革新を行い、雪なしで雪上と同じレベルの安全な着地が可能になれば、10月ぐらいからシーズンを開始できるようになるかもしれない。

さて・・・今シーズンを回顧するに当たり、まず今年の上位10人の顔ぶれとポイントを見てみよう。

1 ストッホ 1420 (3 953)
2 プレウツ 1321 (7 744)
3 フロイント 1303 (4 923)
4 バーダル 1071 (2 999)
5 葛西 1062 (24 328)
6 シュリーレンツァウアー 943 (1 1620)
7 アマン 733 (14 553)
8 ディートハート 666 (-)
9 ヴェリンガー 601 (20 393)
10 クラフト 539 (31 202)

括弧内は昨シーズンの実績である(順位とポイント、ディートハートはWC不出場)。こうしてみると、プレウツ、ヴェリンガー、クラフトの3人が順調にステップを上がってきたこと、そしてディートハートが超新星であることは明確だ。来期はプレウツにとってはチャンピオンへの挑戦の年となるだろうし、他の3人は一年を通して活躍してトップクラスに上がることが期待される。そしてストッホとフロイントが一歩上に進んだこと、アマンはオリンピックシーズンということで頑張っていたこと、バーダルは非常に安定していたこと、がわかる。ここまでは普通に納得できる。

一方で、誰もが特異に思う点がふたつある。それは、1)何故、葛西が復活したのか?2)何故、シュレリーは振るわなかったのか?だ。私は、このふたつの疑問点は表裏一体のものであり、ここに今季を紐解く鍵があると思う。

葛西の好成績の理由

今季1番の驚きは、葛西のWC勝利と1000点を超えての総合5位、オリンピックの個人メダル獲得であったことは、衆目の一致するところだと思う。なぜ、どうやって41歳でという疑問は当然で、葛西が好成績を収めるたびに、それ対する答えを探るべく海外マスコミからも質問が飛んだ。

この理由について、私は単にこう思っている。
葛西は超人的アスリートだから。
ブログ等で彼はよく冗談めかして「神だから」と言っているが、その回答は現実からそう遠くないと、私は本気で思っている。

彼の運動能力、ジャンプ技術は昔から非常に高いレベルにあり、歳を経ることによって純粋なアスリート能力や耐久力・回復力は多少落ちたとしても、経験で補うことにより総合力として他のトップジャンパーに比肩しうる、いや、個人能力としては彼らを超えるレベルに保つことができている。新しいビンディング・ブーツと技術が彼に嵌ったということも大きいだろう。単に、強い、凄いから世界で戦えたのだ。他の誰が、方膝の前十時靭帯が切れた状態片膝に爆弾を抱えた状態で最長不倒を飛べる?よほどの能力的余裕があるからこそ、できることなのだ。

実は、私の疑問はみんなの疑問の真裏である。
そのような能力を持ちながら、なぜ彼は今まで好成績が挙げられなかったのだろう?

(続く)

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