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January 01, 2014

ディートハート、強烈な輝き ガルミッシュ

凄いやつは、何の前触れもなしに突然出てくる。
そして、強烈なパフォーマンスを見せつける。それですぐに勝つかどうかは時の運だ。でも、そうやって出てきた奴がチャンピオンになる資格を持っている、選ばれし者であることは歴史が証明している。アホネン、アマン、船木、マリシュ、モルギー、シュレリー・・・みんなそうだった。

今日、ディートハートが見せたものはまさしくそれだった。
彼は先月までは、コンチネンタルカップで頑張っているオーストリアの若手その他大勢の一人でしかなかった。ジャンプにもこれといって特徴がないからか、エンゲルベルクでおっ、と思うような距離を出しても、どう評価していいのかわからなかった。いや、お気に入りのフェットナーを落としてまで上げてくるような選手かいな、とさえ思っていた。どちらかといえば連戦連勝で上がってきたハイベックがどんなパフォーマンスを見せるのかの方を見ていた。

でも、今日のディートハートのパフォーマンスは信じられないほど、凄いものだった。認めざるを得ない。彼のジャンプは教科書どおりのジャンプ、意地悪く言えば、シュレリーのコピー。でも、本家シュレリーより10m遠くに飛んだ。大柄ではないのに、飛び出し速度はロイツルと同等だ。才能と教育の高度な融合。

今日はとてもコンディションが良く、フロックが入り込む余地のない試合だった。それで、アマン・モルギーの強烈なプレッシャーを受けながら、軽く勝ってしまった。

本当のプレッシャーとの戦いはこれから始まる。ジャンプ週間総合のトップに立った彼がこのまま逃げ切れるかどうかは、わからない。そんなに甘くないと思っている。特に、相手が百戦錬磨のアマンとモルギーというのは本当に厳しい。インスブルック、ビショフスホーフェンと非常にトリッキーで調整力の問われる台が続くしね。ただ、彼には地の利がある。それにチームが最高のサポートをする。モルギーの存在は逆に大きなアドバンテージとなるだろう。プレッシャーを感じる暇もないタイトなスケジュールが吉と出るような気がする。

ストッコとシュレリーは共にはじけることができず、よほどのことがない限り逆転は難しい状況になった。フロイントに至っては2回目にすら進めず。このガルミッシュの台は新しくなってから得意不得意が大きく出るようになったように思う。あと、データ上、チームによって飛び出し速度に差があるように思った。この、妙に暖かい気候&人工の氷アプローチの組み合わせにフィットできたチーム(オーストリア、フィンランド、ドイツ)とそうでなかったチーム(日本、ノルウェー、ポーランド)に分かれていたんじゃないかな。そう考えると、チームとしては好成績だったオーストリア、ドイツにいながら駄目だったシュレリーとフロイントは深刻なスランプに陥っている可能性が高い。双方とも飛び出し速度が出ていないし。この台のアプローチにフィーリングが合わなかったということであれば良いのだが。一方、葛西はチーム全体が伸びない中で、それほど完成度の高いジャンプでなかったにもかかわらず6位入賞、ジャンプ週間総合も4位に上がった。ものすごい好調だと思う。

今日、マルティン・シュミットは2回目に進んで凄い声援を受けた。おそらく今日が最後のワールドカップということでなんだかテレビの方も花道を用意したような放送の仕方だった。が・・・・マルティン、インタービューなどでも引退すると明言せずはぐらかすのである。迷いが出ているようだ。その迷いに、6つ年上の葛西の強烈なパフォーマンスが影響していることは想像に難くない。マルティンは大きな怪我もないし、健康で、パフォーマンスだってちっとも悪くない。ジャンプ週間で2回目に進むことができるジャンパーはドイツに何人いる?やめる必要ないと思うのは当然だと思う。

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