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February 17, 2013

10万ユーロのプレッシャー オーベルストドルフ

カーニバルが終わってまた暖かくなった。三寒四温とはよく言ったもので、徐々にだが春に近づいている。この時期のジャンプ大会が風の影響を大きく受けるのは当然のことかもしれない。暖かい空気が冷たい大地にぶつかれば、風になるのは当然のことだ。

だからというわけではないだろうが、ホファー氏によれば来季、クリンゲンタールとノイシュタットの大会をシーズンの最初に行うという案がFIS内で浮上しているとのこと。これらの最新設備を持つ台ならばプラスの気温でも氷のアプローチと人工雪のランディングバーンで冬仕様の大会ができる。雪不足と風に悩まされる晩秋の極北クーサモ・リレハンメルよりも安定した条件が期待できるというわけである。そして北欧シリーズは、2月3月に(そこではまだ来ぬ春に)集中開催ということか。いいかもしれない。

幸いなことに今年のオーベルストドルフ・フライングは比較的良い条件で行われた。土曜の個人戦はほとんど無風か追い風。今のレギュレーションでは、フライングであっても向かい風がないと後半にまったく伸びない。旧来のフリーガータイプがかなり苦しんでいた。今までの感覚で低く飛び出してもパタンと落ちてしまうのだ。高さの取れるタイプの方が良く伸びるという、今までにないようなフライングの大会となった。

最後、3人の0.8ポイント差の争いは凄かった。1回目4位のシュリーレンツァウアーは逆転を狙って2段下のゲートから、2位のステヤネンは下げずに飛距離勝負、トップのフライタークは強くなった降雪を考慮して1段だけ下げるという三者三様の戦略で望み、最終的にほとんど同じポイントになるという、コンディション・コンペンセーションルールの面目躍如という結果になった。

日曜の団体ではノルウェーが大爆発。一方、チームツアー勝利に大手をかけていたスロヴェニアは、3位に終わりノルウェーの逆転を許した。大きな失敗があったわけではないのだけど、それぞれにちょっと硬い感じのジャンプで微妙に伸びなかった。若いヴァラは何か後半のバランスに苦しんでいた。スロヴェニア・チームにとって10万ユーロは大きい、大きいからこそ、そのプレッシャーが錘となってジャンパーにまとわりついたかのようだった。オーストリアと死闘を繰り広げてきたノルウェーチームとの、ここ一番での経験の差が出てしまったように思う。しかし、今日のノルウェーは凄すぎた。

今回、ポーランド、ロシア、チェコチームは主力を出場させず、アマン・モルギー・コフラーも不参加だった。フライングの後でいきなりノーマルヒルというのはいくらなんでも・・と考えたのだろう。フライングを飛ぶのは心身ともにしんどいし。でも、ここのフライングは条件も良くてかなりいい練習になっていたと思うのだが。ここで飛べた奴はノーマルでもちゃんと伸びるはずだ。今回良かったフライタークは世界選手権でも金メダルの有力候補になるだろう。他のジャンパーよりも一段上を飛んでいるので、追い風になることの多いプレダッツォでは有利なはず。あと、ノイマイヤーは大穴だと思っている。

予選トップで本戦でも6位に入った伊東も、短期間で良くここまで戻したなという印象。竹内、渡瀬もいいので、これで葛西が大丈夫なら・・・と団体でも期待が持てる状態だ。団体は水物だしね。

女子では高梨が総合優勝を果たした。おめでとう!圧倒的なパフォーマンスでの4連勝。一人だけ一段下げて、それで2回とも最長不倒とは。素晴らしいのひと言。

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