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December 09, 2012

工事現場のワールドカップ ソチ

日本には大寒波が来ているそうだが、ヨーロッパ各地も今週の金曜から週末にかけて大雪となった。普段は積もらないここらあたりでも15センチぐらい積もったのだから、山の方はさぞ大変だったであろう。雪不足で悩んでいた各地のジャンプ台・スキー場はこれで安泰かな。

皮肉なことにジャンパーたちは雪のまったくない、暖かいソチに行ってしまった。人工雪をノーマルヒルのランディングバーンに貼り付けた状態をみるにつけ、関係者の努力がしのばれる。オリンピックもあのプラスチックのアプローチでやるのだろうか?ラージは飛べなかったし、ジャンパーたちにとっては五輪の予行演習としては肩透かしというのが正直な所だろう。

結果をみると、ここのノーマルの台はかなりアスレチック能力が問われるように見える。最近の新しい台は設計がBMIルールの導入以前で低い飛行曲線を意識したデザインとなっていて、おしなべてランディングバーンの角度が浅い。ノーマルで90キロ近い飛び出し速度になっていることから、ここの台はそういった、先鋭的なハイスピード台であることがわかる。この手の台で今のルールの下で距離を伸ばすには、飛び出しのスピードとサッツでの上方向のゲインが必要だと思われる。今大会がオーストリア対ドイツみたいな感じになったのはある意味当然の帰結だったか。逆に日本人には向いていない台なのかなという印象を残した。それにしてもコフラーのアスレチック能力の高さはずば抜けている。そして、ドイツはヴェリンガーだけじゃなく、ガイガーもいい素質を持っていることが明白になった。まだパワーがつき切っていない状態で、この小手先ではどうしようもない台で距離が出るのだからね。ジャンプ週間でこの2人のどっちかが1回ぐらい勝っちまうかもしれない。そして、その勝負に清水が食い込んでくることを願っている。

女子では断トツの飛距離を出した高梨のアスレチック能力の高さは証明されたと言えるだろう。ほんのちょっとしためぐり合わせの不運で勝てなかったが、パフォーマンスでは間違いなくトップだった。この台では彼女のようなタイプでは高い所から落ちる感じになるのでランディングが難しく、飛型点が重要なノーマルでは厳しかった。とにかく、来季、彼女が怪我なくここに戻って来られることを祈るばかりだ。怪我をしないためにも、コーチの、ゲートを適切に下げる手腕が今後の大会で重要になっていくと思う。一方、故障明けでほとんどぶっつけでWCに臨んでいるというヘンドリクソンの、天恵ともいえるほどの素質には参る。彼女はシュリーレンツァウアーばりの前に進むジャンプなので、飛距離が出てもランディングに難がない。手順を踏んできたら、手がつけられなくなるかも・・・・。

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