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December 30, 2012

ほんとうのカムバック ジャンプ週間開幕 オーベルストドルフ

急に吹きだした向かい風。ゲートが2段下がった。
ゲートに座るシュリーレンツァウアーは、いい顔をしていた。これは来る、と思った。
向かい風を切り裂いたジャンプはヒルサイズを越え、完璧なテレマーク。
「さぁ、シュトッケルはどうする?リードはある。勝ちに行くなら・・・・」
シュトッケルは勝負に出た。さらに1段、ヤコブセンのスタートゲートを下げた。今日は風が舞っているから、リスクはある。向かい風が止んだら、万事休すだ。
そして、ヤコブセンは飛び出した。思いっきり。前に回転してしまうギリギリの、リスクを承知のサッツだった。そのサッツをオーベルストドルフの女神は最高の向かい風で受け止めた。
勝負師ヤコブセンが帰ってきた。

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今日は風のスパイスが効きすぎの試合だった。ウィンドファクターは助けにはなっていたが、万能ではない。特に最後ヴァシリエフ以降は大盤振る舞いの向かい風となり、飛べば飛ぶほどマイナスが大きくなるという変な状態になった。この台は飛行曲線が高くてランディングが難しいから、飛びすぎは危険。とはいえ、一人単位で風が違う状態が続いていたので、コーチ判断でゲートを下げるのは勇気がいった。シュトッケルはよくあそこで下げたと思う。そして、それに応えたヤコブセンの強い心。彼の瞬速サッツがここで帰ってくるとは・・・・それを引き出したのは、シュリーレンツァウアーのとてつもない強さだったように思えてならない。

エンゲルベルクでの出来から4連勝もあると踏んでいたコフラーは、何かおかしなジャンプをしていて沈んだ。怪我でもしてたんじゃないかと思うぐらい、踏めてなかった。いいときの彼はもっと高く、右の方に行く。あれでは本格化したシュリーレンツァウアーには勝てない。(しかもその後2回目のジャンプが失格となった模様・・・ついてないときはこういうものなんだなぁ・・・。)

ドイツはフロイントが2009年のインスブルックでのマルティン・シュミット以来の、ジャンプ週間での表彰台3位など気を吐いた。また連日の取材攻勢に参っているように見えたヴェリンガーだったが、終わってみれば二本揃えて10位に食い込んだ。すごいと思う。あと、コンチネンタルカップで勝って代表に滑り込んできたマルティン・シュミットも16位に入り、インスブルック行きを猛烈アピール。彼は今回のジャンプ週間が振るわなければ進退を考える・・・・というニュアンスのコメントを出し、背水の陣で臨んでいる。

一方、日本チームは・・・今年はエンゲルベルクとジャンプ週間の間が開いていたので、その間、欧州勢は相当に調整することができた。日本は、帰って、中途半端な間隔で時差ぼけの疲れが出た頃にこっちに戻って来てすぐの試合。これでは差が出て当然のように思う・・・。毎年同じことを言っている。なんとかならんものか・・・・。

ジャンプ週間総合の争いはいきなりヤコブセンとシュリーレンツァウアーに絞られた気がする。両方ともタイトルホルダーだからプレッシャーでつぶれることはない。ハイレベルの戦いになりそうだ。

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