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December 29, 2012

現状の問題整理 (3/3)

(前回からの続き)

そこでこのプランはすっぱり却下して、2番目のプランを実行に移した。これは、元の位置から素直に15センチほど後に下げ、音源位置を壁から96cm、53cmとするものだ。リスニングポイントからスピーカーが遠くなってしまうが、感覚的には元の位置に近い。この状態でまずブラームスをかけると、おお、これはさっきよりははるかに期待が持てる音だ。音場感は元の位置からすれば幾分後退したが、音のバランスははっきり改善している。この状態で測定した。

96_53_crop

100Hz付近の低音の量は元の状態と先ほどの中間になっていることがわかる。聴感上もそんな感じ。他の帯域には目立った変化は見られない。経験上、リスニングポイント固定だと、スピーカーの位置を変えても中高音の測定結果はほとんど変わらない。

ここからボーカルものを使って少し調整したところ、音場感はもとの状態にかなり迫る所まで改善することができた。その状態でいろいろ聴いてみた。オーケストラの帯域バランスは明らかに改善していて、これなら聴いていられる(まだ満足ではないということでもある)。一方でポピュラーやジャズはほとんどマイナスがなく、逆に音の深みが増して雰囲気が出るようになった。特にアコースティックギターの音がものすごく良くなった。アコースティックギターの音は低い帯域にスペクトラムが広がっていて、その音速が上の帯域と揃っているというArkadiaの良さが素直に出る音源なのだと、いまさらながらに気づいた。

セッティングによる低音の量感改善はとりあえずこれでよしということにしておこう。これ以上は部屋を変えるか、イコライザーを使うかしかないと思える。低域がある程度改善してもまだオケだけが厳しいのは、高域のレベルが高すぎるからだと思う。ただ、これは小音量で痩せないというArkadiaの長所と表裏一体のこと。ここにメスを入れる(高音のおとなしいケーブルに変えたりするとか)かどうかはもう少し様子を見てから考えよう。

帯域バランスが整ってくると、小さな問題に耳が行くようになった。次は2KHzのピーク問題に取り組むことにしよう。あのあたりに何か歪みっぽい音が出ることがあり、クロスオーバーと「何か別の振動問題」の相乗効果ではないかと思っている。ここからは一つ一つ潰していく、地道な作業が続きそうだ。

今回、スペクトラムアナライザーは非常に有用なツールだとの認識を新たにした。自分のような理系人間には、感覚とデータのすりあわせができることはとても大事だ。そして、「聴いて判断してから測定する」という順番を守ることを肝に銘じた。自分の感覚による判断を確認するために測定結果を見ることで、自分の中の「音のものさし」に正しい目盛りを刻んでいけると思う。

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