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December 28, 2012

現状の問題整理 (2/3)

(前回の続き)

リスニングルームとして使っている部屋は4.35m x 2.72mのかなり長細い部屋だ。この部屋を横長配置で使い、ニアフィールドで聴いている。小音量で最大限の音楽悦楽を、というわけである。

Standwave2でシミュレートすると、この部屋の横長配置での問題は大概、短辺のモードである63.2Hz, 126.5Hz, 189.7Hzに出る。1次モードの63.2Hzの盛り上がりは受け入れるしかないが(これをもっと下に移すには大きい部屋である必要がある)、問題は126.5Hzの消失であった。天井高である2.53mと短辺の2.72mが近いため、これらのモードが相乗的に作用すると100Hz-140Hzの広い範囲にわたって消失する場合があることがわかる。

Arkadiaの音場の良さを生かすにはできる限りスピーカーに近づきたいし、スピーカーは壁から離したい。一方で壁から離せば離すほど、リスニングポイントをスピーカーに近づけるほど上記の消失が起こることが、シミュレーションから明白であった。それらをいろいろ勘案したあげく、音源位置が後壁から65cm、横壁から1mの地点にスピーカーを置き、リスニングポイントは反対側の壁の前30cmぐらいというセッティングに落ち着いていた。しかし、その状態でオーケストラがうまく鳴らなかった。

DEQ2496とコンデンサーマイクを使い、この状態でのルームアコースティックを測定した。

100_65_crop

さんざんシミュレートして、さらに聴感で追い込んで決めた設置位置だけに、全体としては悪くないプロファイルである。ただ、やはり100Hz近辺に窪みが顕著に出ていて、これは聴感上の問題に一致している。また、短辺1次モード63Hzのピークは非常にクリアーに出ている。550Hz付近と2KHz付近の盛り上がりはArkadiaに特徴的なものである。2Kはおそらくクロスオーバー付近のピークであり、スピーカーの内ぶり角度や測定の高さを変えると変わるものと思われる。また、音に広帯域感があることがデータ上からもわかる。高音に向けてのティルトが緩やかだ。経験豊かなオーディオファイルならこれを見て大体どういう音になっているかがわかるのだろう。

さて、この低音の窪みをセッティングの変更で解決できるかどうか。シミュレートの結果として2つの策が考えられた。一つはスピーカーの幅を狭めること。もう一つはスピーカーをさらに壁に近づけることだ。正直いってどちらもやりたくはない。せっかくの音場感を犠牲にすることになるのは明白だった。でも、やってみるしかない。

まず、幅を狭めて壁に近づけるという、究極の対策を施した。壁からの距離は128cm、57cmとなる。この状態ではスピーカーの間隔は内芯で1.7mで、後壁とスピーカーの後ろの端は20cmほどしかない。この状態で測定してみると・・・

128_57_crop

シミュレートの結果通り、低域の量は改善されているようだ。気を良くし、この状態でザンデルリンク/ドレスデンシュターツカペレのブラームスの1番をかけると、冒頭の合奏で慌ててボリュームを絞るほど、確かに低音の量感は改善されていた。ただ・・・そのまま聴いたがこれでは駄目だ、とすぐ思った。スピーカーに音が張り付いて、Arkadiaが音離れの悪いスピーカーに成り下がった感じ。低音もだぶつき気味。位置を追い込んでいけば少しは改善するだろうが、なんというか、先が見えている音だ。

(続く)

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