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November 25, 2012

'12-13シーズン開幕

今年はヨーロッパでも冬の訪れが遅く、なかなか冷え切らない日々が続いている。ほとんど雪がないまま、スキージャンプのワールドカップが始まった。選手にとっては雪上トレーニングもそこそこに始まってしまったというのが実情だろう。今季はスーツのレギュレーションが大きく変わり、しかも直前になってそのルール運用の条件が緩和されたこともあり、みんな手探り状態のまま開幕と言う感じだと思う。

今季は、ソチに向けて女子ジャンプワールドカップが本格的に立ち上がるシーズンとなりそうだ。開幕戦にエントリーした選手は60人を数え、しかも北米にも有力選手がいることから、ある意味男子よりも健全な「ワールド」カップとなっている。

導入される混合団体は素晴らしい試みだと思う。女子と男子の勢力図に違いがあるため、より多くのチームにチャンスがあり、男子の強いチームは女子選手の、女子の強いチームは男子選手のモチベーションが喚起されている。

日本でも女子ジャンプ、特に高梨への期待と注目が高まりつつある。Berkutschiに日本語サイトがオープンしたことは、これと無関係ではあるまい。彼女は一般的なメディアにもたびたび取り上げられているし、続々とスポンサーを得た。ただ、彼女に一極集中する現状に危うさと同時に「あざとさ」を感じる。チームの支柱である渡瀬あゆみを含め、ほとんどの選手が手弁当でワールドカップに参戦している現状はもっと知られるべきだと思う。この状況はほんの数年前の女子サッカーに似ているかもしれない。スキー競技にもっと幅広い支援の手が差し伸べられることを切に願っている。どんな競技でも選手層の厚さがチーム力に直結し、チーム力なくしてはトップ選手もそのパフォーマンスを維持できないことを忘れてはならない。

日本チームは伊東大貴と岩渕香里を欠いての開幕となった。それでも開幕戦の混合団体で2位に入れたのは地力が上がっている証拠だ。個人では女子の高梨が優勝、男子は竹内と葛西がトップ10に入り、それぞれ4人が2回目に進むなど、非常にいいスタートとなった。

今季はドイツ勢に注目している。フロイントは腰の不安がなくなり、今季はオーストリア勢と真っ向勝負できそうだ。サマーGPを制したヴァンクはアプローチで乗れてない感じで、しかも日曜のLHでは新しいスーツが失格となり出遅れたが、地力の向上は明らかなのでじきに頭角を現すと思う。また、NHで1回目トップで最終的に5位に入った17歳ヴェリンガーのポテンシャルはすさまじいものがある。2回目、ほとんど無風の中、ガチガチのジャンプで98.5mまで伸ばしたのには驚嘆されられた。まだまだこれからだとは思うが、将来は約束されている。

最近、映像も含めてスキージャンプに関する情報は簡単にインターネットで得られるようになった。なので、今季、このブログの記事はより「主観的に短く」という方向性で行こうと思う。

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Comments

オーディオ選びの連載記事、自分は全くの門外漢でわからない世界ながら、熱い語りを楽しく拝見しておりました。

女子ジャンプへの注目についてですが、個人的には世間の動向以上に、スキー競技全体の将来を考えるべきSAJ上層部が、目先のメダル、目先の高梨人気だけに囚われているように感じて、なんとも残念に思っています。
今シーズンのノルディック日本チームの強化指定を見ると、”メダル候補”に指名された伊東、高梨、渡部暁斗に強化費が集中された結果、例年ならばA指定、B指定になるべき実績を挙げた主力選手がC指定に、C指定になるべき裾野の選手の多くが指定外になって、3選手以外の全員が本来受けるべき強化を受けていないのが明らかです。
日本のスキー競技の中では比較的選手層の厚いノルディックでこんな方針をこの時期に打ち出すなんて、SAJは、バンクーバーのモーグルで、エース一人に強化と期待を一極集中することの脆さ危うさを学ばなかったのでしょうか。現場では夏以来、多くの若手に経験を積ませようとする努力が感じられ、成果も出つつあるだけに、なおさらやるせない気持ちになります。

ともあれ、やはりシーズンが始まり、かつ日本勢がチームとして戦えているとなると、楽しいものですね。確かに日本にいても年々より容易く多くの情報を得られるようになり、出不精なファンとしては有り難い限りですが、ブログ記事という形で独自の見方、解釈を読み、知ることができるという楽しみはまた格別のものです。今シーズンも、観戦記事を楽しみにしております。

個人的に不満に思っていたことを吐き出す機会がなく、つい長文のコメントになってしまいましたこと、お許しいただければと思います。

Posted by: まちびと | November 25, 2012 at 05:27 PM

素晴らしいコメント、ありがとうございます。
我が意を得たりと言うのはこのことです。

少ない予算を一極集中するというSAJの考え方は、一理はあるとは思いますよ。ただ、それは今、日本の企業がやっていることと同じですよね・・・・利益至上主義です。日本のスポーツを牽引する立場の人々が「メダル」という「目先の利益」を第一に考えるということ自体に、私は違和感を持っています。

とはいえ、おっしゃるとおり、今、日本のジャンプが世界で戦える立場にあるということは、とても嬉しいことです。今季はどれくらいフォローできるかわかりませんが、少しでもジャンプの楽しさを伝えられるよう、ブログは続けていこうと思っています。

Posted by: かずやん | November 26, 2012 at 06:16 AM

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