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October 29, 2012

Arkadiaの相手選び 6

からの続き)

“席について。音量をセットする。アンプの比較試聴の場合、音量を合わせるのはかなり難しい。”
アンプのボリュームに手をかけながら、Titzerさんは言った。

確かにそうだ。それに、自分が普段聞いている音量で聞かなければ意味がない。ただ・・・ここと家とではS/Nが違いすぎ、しかも自分は興奮状態、どの音量で聴けばいいのかまったくわからなかった。とにかく適当にスタートして、後で調節すればいいか。

初めは聞きながらメモを取るつもりで記入用紙まで用意していたが、それは無理だった。音を聴くことに一生懸命な状態でメモなんか取れない。音を聴いて感じるのは右脳的作業で、メモを取るのは左脳的作業だ。この場合、どちらが重要なのかは明白である。世の雑誌執筆者はどうやっているのだろう?

でも、音の記憶は結構残るものなのだった。Naimのコンビの聴かせた音は、それはたいそう躍動感にあふれ、生命力に富んだフレッシュな音だ。周波数レンジの両端はそれほど伸びた感じはないが、中音域の充実度、音像のしっかりした感じは、今まで聞いたことのないものである。特に、ジャズのスイング感は素晴らしく、またボーカルの求心力も良い。村上ゆきのピアノの弱音が生々しい。音場は前に横に広い。

一方で、問題も多かった。基本的に中域重視のバランスは、Sonicsのバランスと少し被っていた。そのためか、音量が小さくなると逆に圧迫感を覚える。特に交響曲は音が飽和したような感じになってしまって、ガヤガヤした下手な音楽に聞こえてしまう。弦楽四重奏の弦の音も鋭すぎる。

Naimは音楽のことを良く知っていて、そのおいしい所を最大限に出そうとする。速くて、ダイナミックで、生命力あふれるいい音だ。ただ、音量が高めで音がこっち側に来て欲しい人や、少し大人しいスピーカーにガッツを与えたい場合には良いが、クラシックを小音量でSonicsで聞こうという自分には合わないことが明白だった。

あと・・・Naimの製品が日本ではどうも売れ行きが芳しくないのは、わかる気がした。製品のイメージと音が一致していないのだ。例えば、ジャズやロックを聴く人が、これをフォステクスに組み合わせたら結構いけるんじゃないか、どんどん音量が上がっちゃって近所迷惑になるかもなどと思うのだが、そういう人がNaimを聞いてみようとは思わないだろう。

続く

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