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February 19, 2006

一夜明けてのラージヒル雑感

ラージヒルの結果について少し雑感を記しておきたい。

日本勢。結果だけ見れば残念だったというしかない。でも、岡部の2回のジャンプは現状では精一杯、90%以上の力は出している。葛西の1回目は堅かったけど、2回目は彼らしい強いジャンプだった。条件はそれほど良くは無かったが、他のジャンパーに比べて悪いということも無かったと思う。たぶん、若干のすがすがしさの中に、ものすごい悔しさがあるんだろうな。2回とも完璧でもメダルには届かなかったであろうという感覚。爆発力、本番での上積み、そういうものの欠如。岡部のコメントは正直だと思った。

一戸のジャンプには正直驚いた。よくここまで戻ったものだ。団体も任せたぞ。

そして、伊東。確かに条件は良くなかっただろう。でも、どんなに条件が悪くても、彼の実力を考えれば2回目に進めないなんてことはない。私は、彼は飛ぶ前から負けていたように思う。スタートゲートで、旗がなかなか振られないことに顔をしかめ、右手をいらだたしげに動かしたのを私は見逃していない。ヨケルソイは42秒待ってシグナルが緑になっても、顔色一つ変えずに、いつもと同じようにスタートした。強さの底にあるものとは。それを感じてほしい。もうあんなコメントは聞きたくない。

ヨケルソイ、ビストル。本当に強い。彼らの、ロス少なく、ふところの深いジャンプが追い風に強いこともあるが、ここ一番で最高のジャンプができる集中力が凄い。ノルディックの本場の面目躍如だ。

一方、ビド、コッホ、クラニェツ、ペターセンあたりは空気の薄さと追い風に持ち味を殺されている。そして、それに対応できない不器用さ。1発勝負ではジャンプの型と台のフィットが重要だ。場所が違えば彼らがスターだったということもあり得るのだ。

アホネンとヤンダは揃ってメダル無しに終わった。ヤンダは調子を維持し続けることの難しさ、アホネンは大本命のプレッシャーに打ち勝つことの難しさを物語っていた。

ハウタマキ・キュッテル。ジャンプの調子は間違いなく悪くない。でも、風の女神に見放されていた。一回でも風が当たればメダルに届いていたと思う。

マリシュ・アマン。マリシュはオリンピック直前にひざを痛めたそうだ。また、アマンはノーマルでの大転倒の後、感覚がおかしいと漏らしていたのだが、ラージではちゃんと2本そろえた。厳しい状況でもへたれない強さを見せてくれた。

団体は金銀メダリストを擁するオーストリアが一歩リードしている。しかし、平均レベルを考えるとノルウェーとの差はほとんど無いと思う。結局、ビドやペターセンあたりの出来が勝負を決める。フィンランドはアホネンが本来の力を出すことが、金への前提条件となるだろう。

ドイツチームは個々のジャンパーの調子はいい。でも、アレックス・ヘアがテレビ番組のインタビューでコーチ批判をし、本国に強制送還となったことの影響が心配。彼の代わりに出場するマルティン・シュミットがチームを乗せられるかどうかがメダルへの鍵となるだろう。

日本がドイツと争いに持ち込み、メダルへの望みをつなぐには、伊東の力がいる。スイスはメリンガー好調でアマンも戻ってきて、戦える状態になった。有力だと思ったスロベニアは案外の出来で、若手の成長が著しいポーランドや好調のロシアに負けて入賞すら逃すかもしれない。

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Tracked on February 19, 2006 at 12:04 PM

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