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January 14, 2005

続・アホネンの秘密

気づいたらここんところジャンプのことばかり書いている。
書くということによって何らかのフィードバックが働いて、さらに真剣にジャンプを見るようになったらしい。伊東の大ブレイクが目前に迫り、それが現実になる瞬間を見たいという気持ちがあるからかもしれない。とにかく、ここ数年でいちばんはまっていると思う。

さて、週末はバードミッテンドルフのフライング。アホネンは風邪を引いて自宅療養中とのことで、今大会は欠場らしい。伊東君にはチャンスだ。彼は飛び方から察するにフライングは得意のはず。台にアジャストできれば勝負になる。

先日、アホネンのジャンプに秘密はないということを書いた。しかし、その後の記事などを読んで少しは秘密が見えてきた。ドイツのチーフトレーナーのローヴァイン氏はアホネンのジャンプについて、「彼のジャンプをコピーするためにビデオで研究したが、結局、コピーすることは不可能だということがわかった。彼の足首は異常にやわらかい。」と答えている。また、オーストリアのインナウアーコーチは「彼は両立不可能な二つのこと、エアロダイナミクスの維持とパワー、を両立する方法を見つけんだと思う」と答えている。

ジャンパーでもない私がジャンプの技術解説をするなどとんでもないことだとは思うんだが、そういう話を聞いた上でビデオを見ていて、アホネンのジャンプについて一つ気づいたことがある。それは、サッツ完了時の上体の角度だ。彼はかなり90度に近いぐらいお辞儀をした状態でサッツを完了しているのである。他のジャンパーは70度ぐらいが限界という感じ。エアロダイナミクス的にはかがんでいた方が(いや、正確にはサッツの方向に垂直であるのが)いいんじゃないかと思っているのだが、そうであればアホネンは理想的だということになる。しかし、自分でやってみてもわかるけど、かがめばかがむほど足の筋肉には余裕がなくなり、サッツのパワーは減少する。パワーを犠牲にしてでもエアロダイナミクスを重視するなら、サッツを少し遅らせてギリギリまでかがんだ状態を維持し、あまり踏まずにサッと立つのがいい、ということになる。ヴィドヘルツル等、大半のオーストリア・ドイツ選手のジャンプがそういうジャンプである。しかし、アホネンのジャンプは明らかに彼らのジャンプより上方向のゲインがある。つまり、ちゃんと踏んでいるのだ。大きくかがんでもきちんと踏むには、脚の後ろ側の筋肉がやわらかくないとできない。つまり、アホネンは、上体を大きく倒した状態でも充分なゲインを得られるだけのパワーを発することのできる、強靭で柔軟な筋肉(特にハムストリング)を持っている、ということになる。えらく長くなってしまったが、このあたりがアホネンのジャンプの秘密といえるのではないかと思ったのだけど、どうだろう。

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