February 20, 2017

ラハティの世界選手権プレビュー

ドイツでのピョンジャンワールドカップの放送は平日の午前・・・見られるわけがなかった。抜粋の録画などを見た限りでは、台自体は良い感じに見える。ただ、風がひどいなぁ。オリンピックのために新たに作られる台は場所の気象条件を考慮できないので、こうなってしまうのは仕方がない。オリンピックの試合が奇跡的に好条件になることを切に祈るしかない。

スキージャンプにおいてはオリンピックの一発勝負に大きな価値を見出すのはやめよう、といつも思っている。これは、このピョンジャンの例でもわかるように、オリンピックの試合が公平な条件になることがまれで、しかも新しい台で行われるからである。あまりに、「調整力」や「運」のパラメーターがものを言う感じになり、結果が総合力を反映しない。シュレリー、アホネン、マリシュそして葛西がオリンピックで個人の金メダルを取れていないのには、必然性があるのだ。スキージャンプをずっと見ている人には、金メダルを取っているアマン、ストッホ、モルゲンシュターン、船木と、取れていない4人を比較したときに何か感じられるはずだ。

高梨の53勝はとてつもない偉業である。勝率6割は本当にすごい。しかし・・・彼女の繊細な技術上位のジャンプは「新造台」「悪条件」では100%にはなりえないので、五輪の一発勝負には不利である。今回のラハティの世界選手権も、改装された台で行われる。しかも台はどちらかというとフラットで、風は強く、試合はフィジカル上位のジャンパーに有利となる可能性が極めて高い。こういう条件の下では高梨は100%でなくても勝てる状況でない限り金メダルは難しいが、マテリアル上の不利のためだと思われるが、彼女のアドバンテージはここ数年では最も小さい状況にある。しかも今回はルンビー、伊東という、彼女よりもかなり大柄でフィジカル寄りの強敵がいる。私が予想家なら金メダルの可能性が最も高いのはルンビーと言わざるを得ないのだが・・・報道媒体上ではそのような現実を踏まえた論調をみることが、残念ながら、ない。いちスキージャンプファンとしては、高梨選手には、結果を考えずに、おもいっきり、100%のパフォーマンスを出してほしいと切に願うのみです。

男子では、追い風・横風ではヴェリンガー対タンデ、向かい風ならクラフト対ストッホ。ラハティは後ろ横風になることが多いのでヴェリンガー本命となる。ノーマルもヴェリンガー本命、対抗コット、大穴ハイベックとしたいが、驚きの結果になる可能性があると思っている。ちょっと気になるのがヤン・ジオブロ・・・。

団体はドイツ対ポーランドの頂上決戦。そして混合団体でおそらくラストジャンパーになるであろう葛西がガチガチにならないことを祈る。体調不良ぐらいのほうが(力が入りすぎなくて)いいかもしれない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 12, 2017

大倉山

今日は抜粋の録画放送しか見られなかったので、ごく簡単に。
ヴィスワの試合の時に危惧していたように、大倉山は超低速の試合になった。変化する向かい風の条件で86キロ台の飛び出し速度では安定した試合になりようがない。このスピードで飛び出して、アグレッシブに前に行き、風による支えがないと今日の葛西やテペシュのようになる。かといって体重移行を遅らせれば風があったときにスピードを失う。なので、みんな思いっきり行って風が無かったらしょうがないというジャンプになってしまっていた。こういうジャンプを普通の台でしたらストンと落ちるような、スヴェンがよく言うところのzu aggressivなジャンプである。ここで練習していたらおかしくなるんじゃないかなぁ・・・・。日本人以外では、この台はフラストレーションが溜まって耐えられない気がする。
自然と、試合はいわゆる「福引試合」となる。それでも結局強いジャンパーが表彰台に立つのだけど。

ヴェリンガーのジャンプのクオリティは凄い。史上最高レベルに達したと思う。条件が合わなくて勝つことは出来なかったが、土日とも2回目、あの条件で130mを超えたのは信じられない。この調子のままプラニツァまで行ってほしい。総合の大逆転もありうるし、なにより彼がプラニツァでどのくらいの高さに達するかを見たい。

伊東のジャンプは良かった。素晴らしいスピードだった。現状ではこれが精いっぱいだろう。これでマテリアル面で追いつけば勝負になる。

なんで、タンデと葛西はこんなにひどい風に当たるんだろう。ほんま、不運というのを超えた意地悪さだった。今日のタンデのようにありすぎる向かい風も良くない。土曜の葛西なんて、彼がゲートに座るたびに風がピタッと止まっちゃってかわいそうだった。

コットがようやく勝てて良かった。ジャンプも復調している。これで重石が取れるかも。ピーター・プレウツはかなり復調してきたが、休みの間にかなり無理して絞ったように見える・・・。24才に見えない。スヴェンやモルギーに近い感じになってきたので心配している。


(2/20追記)
今年の1月にFISより発行された大倉山シャンツェの証明書を見ると、今季から「冬だけ限定」のプロフィール変更がなされたことがわかる。K点付近のランディングバーンがフラット化(角度が37度から34度)されている。おそらく、ランディングバーンに雪を盛って先に伸ばしてあるのだろう。実は今回、試合のレビューにあるようなことを言いながらも「思ったよりも大丈夫だった」という感覚があり、それでちょっと気になって調べてみたのだった。つまり・・・FISは大倉山の問題を認識していて、改善を迫ったのだと思う。そうでもしないとワールドカップレベルでは試合にならないという、切迫した状況が透けて見える。抜本的対策が図られることを願うが、それに必要な(億単位の、おそらくもう一桁上の)金をどう工面するか、想像もつかない。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 05, 2017

オーベルストドルフのフライング ふたつの最適解

先週入ってきた暖かい湿った感じの空気が、ドイツに居座っている。
もう少しいい条件でフライングができたら良かったのだが、仕方がない。今日の2回目が中止になったのはとても残念だった。

オーベルストドルフのフライング台は改修され、生まれ変わった。こんな、フラットなフライング台を待っていた!と手放しで喜べるような、素晴らしい台になっていた。ここで風の助けなくヒルサイズまで行くには、力とスピードと方向性の調整力が全て必要だ。

ヴェリンガーとクラフトの頂上決戦を心から楽しめた。
まったく違う飛行曲線から、同じところまで飛ぶ。自分の体に合わせた、彼らの最適解を見せてもらった。ヴェリンガーのパワー全開の高いフライトには痺れさせてもらった。それに比べるとクラフトのフライトはものすごく簡単に見え、なんかちょっとズルいと感じてしまう。しかし、その、前に進むスピードを上げるためにすべてを削ぎ落したフライトは、一つの頂点であろう。

もし、ドイツのシュスターコーチにヴェリンガーのゲートを下げる決断ができていたら、もう少し勝負が面白くなったであろう。ただこれはシュスターのミスではない。まだ、ヴェリンガーはシュスターの信頼を得るには至っていないということである。

ヴェリンガーはようやくそのポテンシャルを開放し始めた。成長期が終わり体が固まってきて、おそらく、今季はギリギリまで体を削って勝負をかけている。パワーを生かせるサッツの方向性も見出した。メンタルも強い。あとは技術の安定性だけだと思う。

葛西のフライトは技術的には完璧だった。飛行曲線の似ているクラフトとの差は空中後半のスピードだけ。スーツの差じゃないかなぁ・・・・。

次はアジアツアー。今季はピョンチャンのプレ五輪大会があるのでアジア4連戦となる。だからみんな行ってくれるといいな。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

January 29, 2017

ヴィリンゲン 地元のスター、ヴェリンガーに栄冠

ここの所ずっと冷え込んでいたのだが、週末に入って急に暖かくなった。熱は風を呼ぶ。ヴィリンゲンはウインドファクターが良く効く台だが、さすがに土曜日の団体戦のような突風が吹くような状況では不公平感は大きかった。向かい風警戒で90キロを大きく切る飛び出し速度で、サッツ直後に横風に叩かれたりしたらどうしようもない。

その団体戦は上位チームと下位チームの差が大きすぎ、いわゆる違うリーグで戦っているような状況になってしまった。今回はポーランドが勝ったが、ポーランド・ドイツ・オーストリアの上位リーグ内での差はほとんどない状態であった。下位リーグでは、驚くべきことにフィンランドが健闘し、チェコ・日本が沈むという結果。うーむ、なんというかオーストリアと関係があるかないかで決まっているような気が・・・・。

個人戦は向かい風はかなり強かったが、比較的公平だった。とはいえ、同じ向かい風でも使える向かい風とそうでない風があるみたい。前に進むスピードを削ぐような強い風は逆に良くないようだ。方向性にもすごくシビアな感じで、細かい調整力と運が問われるような戦いだった。

地元のヴェリンガーは予選から絶好調で、地の利を生かした勝利だったと思う。さすがに2回目のジャンプは硬くて左に旋回する悪い癖がでたけど、あの状況で緊張するなと言うのは無理がある。薄氷の勝利だった。最後のタンデは不運な風に叩かれてしまってかわいそうだった。まぁ、地元の子を勝たせたいという意志には勝てなかったというところだろう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 22, 2017

ザコパネ 日本チーム苦しい・・・

今週はものすごく寒く、クリアーな日々が続いている。ジャンプには良い気候だ。
ポーランドでの2連戦は定着したが、それも当然と納得させられる試合の盛り上がりにうらやましさを感じる。ザコパネにも氷のシュプールが装備されていたり、新しいスタンドができていたりして投資が行われている。

試合は緩い追い風がずっと吹くような、シビアで公平なものだった。ここはウインドファクターの効きも比較的良かった。

土曜の団体戦はポーランドに他チームが勝つのは難しいと思っていたが、驚くべきことにフロイントを欠くドイツが8本しっかり揃え、少々風が不運だったポーランドに競り勝った。強いピーター・プレウツが帰ってきたスロベニアも強かった。

日曜も、ドイツ勢は驚くべき強さだった。ヴェリンガーとフライタークの二人は全ジャンパーの中でもフィジカルではトップレベルだと思うが、彼らのジャンプがかなり最適化されてきたように思う。彼らはアグレッシブに前に行き過ぎてもダメなジャンパーで、こういう追い風のシビアな状況で我慢のジャンプをしたときに上位に行く。今日は上位がパワー型で占められたのは偶然じゃない。・・・が、一人だけその傾向から外れた存在がいた。ストッホの2回目のジャンプは神がかったものだった。追い風も強く、パワー型でなく膝に不安を抱える彼が大逆転できるような条件じゃなかった。地元の大観衆の前であのパフォーマンスが出せてしまうのは、恐ろしいほどのスター性としか言いようがない。個人の力では到底、成しえないジャンプだったように思う。

団体戦で日本は8位に終わったが、この結果はかなりショッキングだった。誰かが大きな失敗をして8位ならいいのだけど、見た感じ、90%ぐらい成功して、それでチェコやロシアの後塵を拝してしまった。上位に行くチャンスがない感じ。

チェコの新鋭ポラシェクのジャンプにはびっくりした・・・・まるでピーター・プレウツのようなといえば褒めすぎか。ロシアのクリモフも素晴らしいスピードを持っている。彼らのような驚きが日本には無かった。しかし、日本チームの問題はそこじゃない。私には個々のジャンパーの調子は比較的良いようにしか見えないのだ。それなのにトップと5m以上差がある状況にあるのは何故?マテリアルの「下駄」がない状態で戦っているのではないか、という説明がもっともしっくりくる。例えば、スーツのトレンドが変化しているのに、それをキャッチアップできずにいる、等々。

札幌で行われたコンチネンタルカップ2連戦では日本の国内選手はシングルにも入れなかった3連戦では、小林潤志郎が7位に入ったのが最高で、日本選手でシングルに入ったのはその1回だけだった。遠征した外国勢はワールドカップでは2回目に進めるかどうか・・・ヴァンクはいいジャンパーだけど、現状ではそのレベルの選手たちである。彼らに、地の利がありながら歯が立たないという現状を受け止めるしかないだろう。つまり、選手の入れ替えで事態を打開することもできない。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

January 15, 2017

ヴィスワ

今週は木曜から金曜にかけ非常に強い低気圧が通過し、北ヨーロッパは大嵐だった。その余韻が残る中でどうなるかと思ったが、風がくるくる回った割には試合は結構大丈夫だった。ただ、風がちょっとでも向かい風になると飛びすぎになるので、ゲートがどんどん下がって最後は3になった。86キロ台の飛び出しで、ほんのちょっとの向かい風でHSに迫るトップジャンパーたちも凄い。この台はそれほど落下型だという印象は無かったが、それでもかなり厳しかった。大倉山は大丈夫だろうか。試合にならないような低速設定にならなければいいが。

今の神がかったストッホに、地の利。ちょっとつけ入る隙が無かった。

シュレリーのカムバック、そして今日の1回目のジャンプには驚いた。休みの間に体のリセットができ、軽い体を手に入れたのかもしれない。この日に向けてマテリアルもいろいろ最適化できていただろう。このままトップレベルにとどまっていられるかどうかは分からないけど・・・。

フォアファングも戻ってきたね。これでタンデも楽になる。タンデはブーツ更新の影響が最初は感じられたが、日曜はほぼ、もとのパフォーマンスに戻っていた。

ドメンのジャンプもかなり戻ってきている。次ぐらいには爆発するかも。ペーターはお休み。彼の代わりに入ってきたスロヴェニアの若手たちのジャンプに目を見張る。二人とも2-3季ワールドカップを転戦したらトップレベルに定着できそうな逸材だ。コンチの上位もスロヴェニアの若手でいっぱい。いいなぁ。

ポーランドのコットはポテンシャル的にはいつ勝ってもおかしくないレベルにある。なのに、なんでプレッシャーがかかるとソローリジャンプになっちゃんだろうなぁ。2年前のハイベックの感じ。一回勝ったら、何回も勝つような気がする。

伊東大貴、風の女神に見放されてたなぁ・・・。

スヴェン・ハンナバルトの解説に慣れてきた。彼は本当に正直で、応援しているジャンパーが悪いジャンプやノーチャンスの条件の時ははっきり落胆するので困る。一回の放送でschade!と20回は言う。だが、細やかに技術解説もするし、トップジャンパーだけに許される感覚的な発言も多くて面白い。意味のない応援発言をしないので(応援発言しているときは、心から応援しているときだけ)、私は好感が持てる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 06, 2017

ストッホ、歴史に名を刻む ビショフスホーフェン

今年も、ジャンプ週間にはドラマがあった。不必要なドラマがいくつも。

タンデの2回目のジャンプ、サッツは最高だった。その1秒後、彼の右スキーのブーツについた金具が壊れ・・・・保険の紐が支えて転倒は避けられたが、勝負はあきらめるしかなかった。金具が壊れる可能性は常にある。でも、それがこの瞬間、ジャンプ週間の勝負が決まるファイナルジャンプで起こるなんて!そこに必然性を見つけようとすれば、乾坤一擲の彼のサッツが、あの金具が今まで経験したことのないようなパワー、衝撃をスキーとブーツに与えたということなのかもしれない。

楽天家で知られるタンデも、さすがに落胆を隠せなかった。数分後の表彰式(それでも彼はジャンプ週間総合3位に入った)で笑顔を見せた、彼の強さと周りへの気遣いを称賛する。

オーストリア・チームを襲った、ウィルス性胃腸炎・・・・今日のクラフトはまったくパワーがなかった。パワーがあることを前提とした、繊細なフライト・システムはまったく機能しなかった。もっともパワーのない日が今日に当たってしまったのは、不運としか言いようがない。同じことがインスブルックを諦めるしかなかったハイベックにも。あの最後のジャンプを見れば、彼にもクオリティ的にはチャンスがあったはずなのである。彼のガルミッシュのジャンプが2本ともダメだったのは、あの時すでにパワーが失われていたということなのだろう。自己管理の問題と断じてしまうには、あまりにもタイミング的に不運であった。

しかし、だからといって、ストッホの成し遂げた4大タイトル制覇(オリンピック、世界選手権、ワールドカップ総合、ジャンプ週間の4つを全て優勝すること)が色あせることはない。彼はジャンプの歴史における、巨人の一人となった。マリシュから受けたバトンをしっかりと握っている。彼も、膝は腫れ、インスブルックでランディングバーンに打ち付けた肩は優勝カップを片手で提げられない程に痛めていた。予選を飛ぶことが不可能なほどコンディション的には追い込まれた状況だったそうである。それでも、集中力と技術で勝ち切った。やるときはやる、それがスター、である。

プレウツ兄弟は結局最後まで弾けなかった。兄ペーターのちょっとした問題は、よく知った台でじっくり飛んで調整しないと解消しないだろう。このあたりで小休止したほうがいいというのがハニー・マルティンの共通した意見だった。ドメンは結局のところ4つの違う台にジャンプを合わせることができなかった。しかし、とてつもなくいい経験をしたことは間違いがない。彼は、まだまだこれからなのだから。

今日のビショフスホーフェンはキンキンに冷えていた。風は収まったが、風向・風力ともに不安定だった。ただ、それほど強い風があったわけではない。しかし、このくらいの風でも、ビショフのような理想的とはいえないプロフィールを持つ台では試合が成り立たないぐらいに影響を受けてしまう。伊東のヒルレコードを塗り替えて予選トップだったヴェリンガーの1回目のジャンプはほぼ100%成功したジャンプだったが、2回目に進めなかった。ウィンドファクターが効かなすぎる。あまりにも競技が繊細になってしまっている。

みんな、スーツをとっかえひっかえしているように見える。いろいろな、縫い方や通気性の違うスーツが開発されている模様・・・・クラフトがより通気性のあるスーツを試しているということで、ちょっとびっくり。もう、スーツの浮力よりも、空気抵抗の方が重要ってことなんだろうか??日本選手も徐々にだがマテリアル的にトップに近づいている。今日は葛西・伊東ともいいジャンプだった。もう少し風のアシストがあればトップ10には余裕で入れるクオリティだったと思う。後半戦、期待できそうである。

シュレリーが元気な姿を見せていた。次のポーランド・シリーズから復帰とのこと。楽しみ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 04, 2017

インスブルック

今日はここらへんでも荒れ模様の天気。昼頃には前線は通過したが、残り風が凄かった。

というわけで、今日はどうしようもないほどのアンフェアな戦いとなってしまった。ドイツではこういう試合をLotteriespielというそうである。さしずめ、福引き試合、というところ。試合は時間がかかりすぎて暗くなってしまい、1回目で終了。ジャンプ週間総合への影響を最小限にとどめるという意味合いもあっただろう。

福引の大当たりはヨハンソン。葛西はその前後賞をいただいた感じだった。ジャンプも良かった。3位のクリモフはラッキーだっただけじゃなく、スピードのあるいいジャンプだった。最近のジャンプのクオリティから、いつかは表彰台に乗るだろうと思っていた。彼はトップジャンパーになれる素質がある。

タンデはまっとうな条件できちんと飛び、ジャンプ週間総合トップに。ストッホは条件自体は悪くなかったが、明らかな失敗ジャンプ。試技での転倒の影響が隠せなかったと思う。怪我していなければいいんだけど。一方、クラフトはジャンプは悪くなかったが、上で追い風を受けたのかスキーが上がってこず、高さを失って伸びず。苦い試合となった。相手が相手だけに、16.6点はかなり大きな差だ。

ハイベック、ウィルス性の風邪で無念のドクターストップ。風邪はオーストリアチーム内で蔓延しているそうで、実はルームメイトのクラフトもかなりやばい状態らしい・・・。

ドイツのフロイントも風邪で離脱。調子も下降線なため、ジャンプ週間はパスして後半戦に備えることになった。

葛西は今日の試合がなんとジャンプ週間100戦目ということで表彰されていた。25年、4回すべて出てようやく達する数だ。その試合で10位に入るのも、すごい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 01, 2017

ガルミッシュ

今日も快晴微風、理想的な試合だった。

1回目、追い風の中、飛び出し速度90キロ台の渋いゲート設定(誰もHSを超えず)で21人が130m越え。ものすごいレベルだと思う。トップジャンパーでも少し失敗すれば20位以下に落ちるということ。日本選手が2回目に進めなかったが、この状況で2回目に進むのは非常に難しいことだということを報道してほしいと思う。

だが、日本選手たちの状況がいいわけではない。特に竹内は悩んでいる。伊東はちょっとしたバランス、葛西はいつもの滑りの問題のようなので、どっかでフッと戻りそう。陵侑は右に回っちゃっているので、一度じっくり作り直す必要がありそうだ。あのジャンプで予選を通過できるということは、すごいポテンシャルがあるということなんだが。

スーツに入れられた、伸びない真田紐のような裏打ち。スーツの伸縮性を利用した「ズル」を抑制するための新しいルールだが、この裏打ちが選手によっては非常に不快らしい。滑りやサッツに引っかかりを生じさせるそうである。今年はチーム間にスーツの差があるように感じられるが、このあたりに理由がありそうである。

タンデ・クラフト・ストッホの争いになってきた。アイゼンビヒラー、頑張っているけど・・・。かすかな気負いがジャンプを狂わせている。ポテンシャル的にはそん色ないが、経験不足は否めない。ハイベックはちょっと離れすぎたかな・・・。今日のジャンプは2回とも良くなかった。


| | Comments (2) | TrackBack (0)

2017

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

ここ数年、年末/新年にひとことだけ、個人的なことを書くようになった。
一年前に書いたことを読み返すと、その年が自分にとってどういう年だったかがわかるから・・・。昨年は一年前に宣言していた、”寛容な心で、希望をもって、喜びを感じながらのんびりと過ごそう”が達成できていたとは到底言えない。ネガティブスパイラルに何度も吸い込まれそうになりながら、なんとか踏みとどまる・・・の繰り返しだった。いや、もう吸い込まれたのかも、とも思う。

とはいえ、実質にことさら問題があるわけではないのである。基本的に家族は健康で、寝食に大きく困らず、仕事も自分の能力以上に評価されている。本当に恵まれている。なのに・・・心の中はネガティブスパイラル。投げやり。余裕がなく、目の前のことをこなすのが精いっぱい。どうして??

世界の状況は未来に希望を持つことを難しくしていることは事実だが、歴史的に見ても、今がそんなに悪い時代とは思えない。悪くなっていく時代に共通する、いくつかの特徴が見えているだけに過ぎない。

自分には現状に満足する術が必要だ。そのカギは、未来や過去に強い意識を置かないこと、にありそう。年を取るにつれ、どんどん意識の時間的広がりが大きくなっている。しかも、「そうならなかった未来」、「そうであるべきだった過去」いわゆるパラレルワールドの方にも広がっていってる。

おぼろげながらに未来の方に意識は置くが、それ以上は現在から離れずに暮らしていくこと。それが大切なのだろうと思う。今年はそう思って過ごしていこう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

«オーベルストドルフ